社会人になると、手帳の使い方についても学生の時とは異なります。
仕事には常に責任が伴う上、複数の顧客とそれぞれの案件を抱え、全ての業務を適正にスケジュール通りに進めなければなりません。
ここでは、会社での業務を円滑に行うための手帳の選び方や使い方を考えます。
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手帳の選び方
どんな手帳を選ぶかは、自分がどんな仕事をするかによって変わります。ですから、手帳は時の経過と共に変化すると言って良いでしょう。
入社して最初の手帳は、自分の仕事中の服装に合った色味や、デザインより機能性を重視したものを選ぶようにしましょう。
好みに合った使いやすいもの
機能性を重視すると言っても、手帳は毎日使うものです。華美なものは避けますが、ある程度自分の好みの色や紙質、持ちやすい大きさなどで選んで良いでしょう。
不必要にイラストが入っていて、書き込むスペースが少なかったり、キャラクターのデザインなどは、業務に使うものとしては適していません。
期間で選ぶ
一年の終わりに翌年の手帳を購入するというのが一般的ですが、会社や職種によっては一つのプロジェクトが数年にわたることもあり、継ぎ足しができるルーズリーフ式の手帳が便利な場合もあります。
また、年度や決算月などの関係で、始まり月で手帳を選ぶこともできるかもしれません。
中身のレイアウトで選ぶ
実際に使用する中身のレイアウトは、自分の仕事内容、特にスケジュール管理の方法によって適したものを選ぶ必要があります。
例えば、細かい時間で動かなければならない場合は、1日のタイムスケジュールが書きやすく見やすいものを選びます。
またミーティングが多い職種であれば、メモスペースが多く取れるものが良いでしょう。
他にも、月間スケジュールを一目で確認したい、1週間ごと、2週間ごとに集中して管理したいという場合など、自分の希望に合ったものを選びましょう。
手帳でスケジュールとタスクを管理する
仕事において、手帳の役割はスケジュールを管理し業務を円滑に行うことと、そのためのタスク管理をすることです。
タスクとは、一つの業務内に含まれる最小単位の仕事のことで、例えば、大きな会議を主催する場合、出席者の選定、日時と場所の設定、参加依頼の連絡といった仕事の一つ一つがタスクとなります。
それを全て行うことで、会議の開催という一つの業務を完了することができるというわけです。
ですから、一つの漏れもなく必要な仕事を全て完了するための、タスク管理は業務においてとても重要です。
ここで、手帳の果たす役割が重要になります。何をいつまでにしなければならないか、そのためのスケジュールなどをきちんと管理できるように、手帳を有効活用しましょう。
手帳でスケジュールを管理しよう
スケジュール管理は、単に手帳に予定を書き込むだけでは不十分です。
時間や場所、内容などは必須項目ですが、会社を出る時間や必要な書類についても書いておきましょう。
さらに重要度、優先度についてもわかるようにしておきます。1日のタイムスケジュールが必要な場合は、専用の別のレイアウトを使用して細かく書き込みましょう。
複数の案件を抱えているときには上手に色分けをすることで、混同しないように工夫することができます。
手帳をタスク管理に役立てよう
手帳に一つ一つのタスクを列挙し、さらにToDoリストで管理することで、より業務を計画的に行うことができます。
手帳を活用するメリットは、複数の業務を計画的に円滑に行えるということです。タスクを終了した時には、チェックを入れることで、業務の進捗状況も把握することができます。
手帳への見やすい書き込み方
試行錯誤は必要ですが、ある程度自分なりにルールを設定して書き込むことで、見やすく使いやすい状態を早く手にすることができます。
レイアウトを一つ選ぶ
手帳の選び方や使い方も変化していく可能性はありますが、まずは一つのレイアウトを選んで使い続けてみましょう。
例えば、何時に何があるのかを記入する時には常に、時間・場所・内容の順番で書くようにし、それをパターン化しておきます。
そうすることで、見やすく使いやすい状態を保つことができるでしょう。
記号を使う
手帳み見やすく記入する方法として、記号を使う方法があります。電話は”T“、ファックスは”F”というように決めておくことで、例えば「14時〇〇さんへFAX」という書き込みが「14時〇〇さんへF」と短縮されます。
社内の通用語のようなもので長い書類名などがあれば、それも略したり記号にすることで、見た目をスッキリさせることができます。
単純に頭文字だけを書くことで済む場合もあります。契約書は“契”、見積書は“見”といった具合です。
余白を活用する
多めに余白が設けてあるものについては、十分に活用しましょう。その日の枠に書き込めなかった内容は矢印をつけて余白の部分に追加の書き込みをします。
書き込みをし過ぎると見辛くなるので、付箋を使うなどして工夫しましょう。
色分けをする
例えば、仕事とプライベートのスケジュールを同じ手帳で管理している場合は、仕事は黒、プライベートは青といったようにペンの色を使い分けることができます。
また、タスクが一つ終了したら赤い線を引き、タスク完了のマークとすることで、業務の進捗が一目でわかるようにしておくこともできるでしょう。
付箋を使う
書き込むことが多い場合は、付箋を活用するのも一つの方法です。剥がれやすいものは避け、透け感のあるフィルムタイプの付箋などが便利です。
上から貼って、追加で記入したいことを書き込み、不要になった時点でメモスペースに貼り直すか破棄することができます。
注意する点としては、付箋には重要な情報や個人情報を書き込まないようにするといいうことです。手帳を持ち歩く際に付箋が剥がれ落ちてしまうと、情報漏洩に繋がり兼ねません。
便利な文房具を使う
手帳は、書き込むスペースが限られているので、書き間違いは修正テープで消したり、最初から摩擦で消せるボールペンで書き込むなどすれば、ページを汚さず見やすい状態に保つことができます。
摩擦で消せるボールペンは、熱に弱いので屋外での使用には向かないので注意しましょう。
他にもインデックスやシール、クリップなどを使って、使用したい場所をすぐに開けるように工夫することもできます。
手帳に目標を書き込む
手帳は毎日見るものです。おすすめしたいのは、ここに毎月の目標を書き込むことです。例えば、売上目標や個人的な目標でも構いません。
何も目標のないまま過ごすと、1ヶ月はあっという間に過ぎてしまいます。どんな小さな目標でもいいので、手帳の隅に書いておきましょう。そうすると、毎日必ず目に入ります。
それだけで、その目標を意識して1日を過ごすことができるでしょう。
手帳をメモとして利用する
会議や打ち合わせの際に別のノートを使用する場合もありますが、手帳の中に収まれば身軽になりますし便利です。
メモスペースを有効活用してスキルアップを目指しましょう。
一度にたくさんのメモを取らなければならない時
ブレストなどアイデアを自由に出し合うようなミーティングでは、一度にたくさんのコメントをメモにしなければなりません。
手書きでメモをとる場合は、最初に参加者ごとに余白をとっておき、発言の要点だけを簡潔に書き取るようにします。
最後にカラーのボールペンやマーカーを使って、さらに重要な内容に印をつけます。また、次回の課題や決定事項などをきちんと書き残しておきましょう。
後で書き直さなくても良いメモの取り方
会議中、ただ闇雲にメモをとっても、後で見返した時に何を書いているかわからなかったり、要点がつかめなくて困ることがあります。それを整理するのにさらに時間がかかり、実際の業務に支障を来すかもしれません。
まず会議の前に、議題や骨子を書いておき、流れに沿ってメモするようにしましょう。
他の人の意見や自分の意見を書いておく場所を分けたり、重要な点は付箋に書いて貼り付けるなどして、狭いスペースでも効率よくメモが取れるように工夫します。
手帳を日記代わりに使う
日記帳に毎日日記を書くのは、中続きしづらいかもしれませんが、1日の終わりに手帳に一言二言メモを残す要領で、その日あった出来事や感じたことを書くのは続けられるかもしれません。
働くことは大切ですが、あまりに忙しいと心身共に疲れ、自分の状況を客観的に見ることができず、ストレスを溜め込んでしまうことがあります。
手帳を日記代わりにして、毎日一行でも二行でも1日の感想を書くことで、自分の健康状態や精神状態を見つめ直すことができますし、1週間、1ヶ月の状態を把握することもできます。
紛失に注意しよう
手帳には、個人情報や会社の機密情報など、重要なデータが収められています。紛失してしまうとその情報が漏れてトラブルに繋がる危険があります。
会社の書類などと同様、手帳についても取り扱いには十分注意しましょう。電車やタクシー内のちょっとした時間に、手帳を取り出すことがあるかもしれません。
降りるときには忘れ物が無いかシートを確認することを習慣化しましょう。
また、バッグの中で手帳を収納するポケットを決めておくのも良い方法です。財布や携帯電話と一緒にしておく事で、重要なものとセットで管理することもできます。
まとめ
スマートフォンやタブレットでスケジュール管理をする人も増えてきました。
使いこなせればそれはとても便利なツールですが、文字を書くという作業は、早くて確実なので手帳もまだまだ見過ごせません。
自分なりにカスタマイズし、書き方をルール化し、改良し続けることで、手帳は自分にとっての秘書となり、備忘録となり、マニュアルや日記にもなります。
自分の業務や精神状態などを客観的に見るのにも役立ちます。手帳を有効活用して、スキルアップを目指しつつ、物事を整理しながら楽しく働きましょう。