来客対応において大切なのは、平等にそして丁寧に接する事です。
お客様に対してどのように接するかは、会社そのものの印象を左右します。
これから、お出迎えからお見送りまでの流れに沿って、イメージアップにつながる対応方法を考えましょう。
Contents
爽やかなお出迎え
お客様は、様々な理由で会社を訪問します。
その理由には、異動や転勤に伴う挨拶回り、業務の打ち合わせなどがあるかもしれません。
時には、取引している会社の担当者が、自分の上司を連れて来訪する事もあるでしょう。
来客対応で大切なのは相手がどんな立場や役職であっても、等しく丁寧に接する事です。
身なりを整える
重要なお出迎えのシーンから考えて見ましょう。自分がどの段階から出迎えるかは様々です。
例えば、受付にみえたお客様を迎えに行く、または到着する前に玄関に出て待つなどです。
どちらにしても、お客様の前に出る時には、前もって自分の顔やヘアスタイルを鏡でチェックし、ジャケットにホコリなどが付いていないか、上着の袖口やスカートの裾がほつれたりしていないかを確認しましょう。
エレベーターに一緒に乗る際や、お客様を誘導している来客対応は、意外と細かな所に目が行く事があります。
清潔感が漂うきちんとした身なりでお出迎えしましょう。
笑顔で歓迎する
お客様と目が合ったらまず笑顔で会釈をしましょう。
そしてお客様の方へ歩いていき、「いらっしゃいませ」もしくは「こんにちは」と挨拶します。
以下のような言葉を付け加えるなら、さらに来客対応で良い印象を与える事ができます。
「お待ちいたしておりました」
「本日はありがとうございます」
「お忙しい中、ご足労いただき恐れ入ります」
もし自分宛の来客で、相手と初対面であれば、「〇〇様でいらっしゃいますね?〇〇でございます。いつも大変お世話になっております。」と軽い自己紹介をしましょう。
相手がその場で名刺交換をしようとする場合はそこで対応しますが、そうでなければ応接室へ案内した後でゆっくり交換します。
終始、爽やかな笑顔を忘れず、歓迎していることを表現しましょう。
上司の来客の案内を頼まれた場合は、「〇〇がお待ちしております。ご案内いたします。」と言って誘導しましょう。
スマートに応接室まで案内する
応接室まで案内するまでの道のりは、緊張する場面かもしれません。
自分の来客であれば、少しの会話をする事ができます。
例えば「今日は暑いですね」とか、「先日はありがとうございました」といった具合です。
上司宛の来客対応の場合は、失礼のないように気を配りましょう。相手が、何か質問してきた時には丁寧に応対します。
エレベーターに乗る時
エレベーターが到着してドアが開いたら、開いたドアの側面を押さえドアが閉まらないようにしてから、お客様を先にエレベーター内に誘導します。
両開きのドアの場合も、どちらか片方のドアの側面を押さえれば、両方閉まらないようになっています。
そして、最後に自分が乗り込み、操作ボタンの前に立ちます。ここは、自分が先に乗るのも選択肢の一つです。
そうすれば最初に一番の下座である操作ボタンの前に立つ事ができ、ボタンを操作する事ができるからです。
その際は「お先に失礼いたします」といって乗り込みます。降りる時には、ドアを開くボタンを押しながら、お客様を先に降ろし、自分が最後に降ります。
廊下を歩く時
基本的に前を歩きます。完全に背中を見せないように、少し体を斜めにして誘導しましょう。
階段の登りは後ろから、下りは前を歩きます。歩くスピードは速すぎても遅すぎてもいけません。
お客様と歩調を合わせ、時々斜め後ろを振り返るようにして案内します。
応接室に到着したら
応接室に到着したら、自分がドアを開け笑顔で軽く会釈をしながら、お客様を中に誘導します。
その後すかさず、座る席を案内しましょう。全体の上座に当たる場所に手をやり、「こちらへどうぞ」と伝えれば、相手側の人数が複数の場合は、相手側で座る位置を決めます。
恐らく、その中で一番役職が上の人が上座に座ることになるでしょう。
自分宛のお客様の場合は、相手側の全ての人が座ってから、自分が下座に座ります。名刺交換が始まったら対応しましょう。
上司を呼ぶ際には、「しばらくお待ちください」と言って退出します。
応接室のドアの出入り
細かいことですが、来客対応ではドアの出入りの仕方も知っておくと良いポイントです。
誰も見ていないかもしれませんが、ぎこちない動きをしていると目立ってしまうものです。
まず、外に出る時にはドアの前で、お客様の方を振り返り会釈をします。
ドアを開け、軽く会釈をしながら外に出て、ドアを閉めます。
お見送りは心を込めて
お見送りの際も気を抜くことなく、最後まで良い印象を残せるように務めましょう。
エレベーターの前で見送る際は、お客様を全てエレベーター内に誘導した後、扉を押さえる手を離し、「本日はありがとうございました」もしくは「失礼いたします」と言って、ドアが閉まるまでおじぎをしましょう。おじぎは敬礼が適当でしょう。
エレベーターが動き出すまでの間、また動き出した直後は意外とエレベーターホールの会話が聞こえてしまう事があります。
ドアが閉まった直後の私語は慎みましょう。
アポイント無しセールスへの対応
いわゆる飛び込み営業のセールスマンへの対応です。
忙しい時に訪ねて来た場合は特に、不快に感じることもあるかもしれませんが、この場合も丁寧な対応が必要です。
これは自分への営業ではなく、会社への営業ですから会社を代表して接しなければなりません。
話を聞きたくても時間がない場合は、「恐れ入りますが、本日はスケジュールが立て込んでおりますので、後日お電話をいただいてからお越し願えませんでしょうか?」と伝える事ができます。
断る場合は丁寧かつきっぱりと、「せっかくお越しいただきましたのに、申し訳ございませんが、この件につきましては間に合っております。」と伝えます。
相手が帰る際には、きちんと見送り、後ろ姿に一礼しましょう。

まとめ
来客対応は、上司や会社の評判に影響する大切な仕事です。
自分の仕事が忙しい時でも、頼まれたなら笑顔で丁寧に対応しましょう。どんな相手も平等な姿勢で接します。
また、相手の訪問の理由が、挨拶や打ち合わせなのか、もしくはクレームなのかによっても対応が変わります。
相手から伝わる雰囲気を読み取るセンスも必要です。上司から前以てクレームやトラブルについての情報を聞いているのであれば、笑顔よりも、真剣な表情とかしこまった態度で迎えるほうが良い場合もあります。
パターン化した流れ作業のようではなく、いつでもオーダーメイドの対応を心がけましょう。