時々、個人情報が流出したという謝罪会見の様子を、ニュース番組などで見る事があります。
大きな企業の場合、情報漏洩の解決にかかる費用は億単位になることもあり、顧客は離れ、信頼を回復するために長い年月を要します。
情報漏洩の原因は、もちろん悪質な事件であるケースもありますが、社員による人為的なミスによることもあります。
ここでは、社員一人一人が日頃から心に留めておくべき、情報管理の大切さや、漏洩を防ぐ対策について考えます。
会社のルールを遵守する
前述の通り、情報漏洩は会社に大きな打撃と損失を与えます。そのため、各職場において様々なルールが取り決められています。
このルールを遵守する事は、会社と自分を守ることになるので、確認しておきましょう。
パソコンに関するルール
パソコン内には、膨大なデータが格納されています。さらに、一台一台が、社内で情報を共有するための入り口となっています。
このパソコンの使用に関するルールも会社によって様々です。
例えば、離席する時には画面をロックする、パスワードをこまめに変更する、退社時には必ずシャットダウンするといったルールです。
また、データを簡単に持ち出せるUSBやCDの使用禁止などもあります。
書類の管理
紙ベースのデータについては、鍵付きのキャビネットへ保管するようにルール決めされている事があります。
また、以下のようなルールなどもあります。
- 決められた者しか鍵を使用する事ができない
- ファイリングする時には目次をつけ上司の検印をもらう
- 必要の無くなった書類はその日のうちにシュレッダーにかける
- 衣類などに付着して社外に持ち出されてしまうかもしれない付箋は使用禁止
入退室のルール
オフィスに出入りするためのIDカードが支給されている場合は、紛失しないようにしっかりと管理します。
帰宅する時には、バッグの中のチャックが閉まる部分に入れる、もしくはバッグの金具にキーホルダー等で固定するなどの対策をする事がルール化されている会社もあります。
万が一IDカードを紛失した場合、それに気づいた時点で即座に会社に連絡をしましょう。
そうすればカードが悪用される前に、そのIDの利用停止など、前もった対応が可能になります。
気の緩みが情報漏洩につながる
社内ではルールを守っていても、会社以外の場所での気の緩みが情報漏洩につながる事があります。
例えば、同じビルを複数の会社で使用していて、トイレや給湯室が共有スペースとなっている場合は注意が必要です。
そのような場所で、仕事絡みの電話を取り、大きな声で話したり、同僚とのおしゃべりで仕事の内容を話したりしないようにしましょう。
仕事帰りに飲食店に立ち寄る際は、飲酒量などに注意し、カバン自体を紛失したり、置き引きにあったりしないようにも気をつけましょう。
また、職場の愚痴や仕事の内容をSNSに流したり、許可無くオフィス内の写真を撮ることもNGです。
通勤に電車やバスなど交通機関を利用する場合、車内で書類を読んだり、パソコンを開いてはいけません。そこにも情報漏洩のリスクが潜んでいるからです。
まとめ
会社の重要な情報を守ることも、社員として大切な仕事です。残業が続いていて疲れていたり、体調が悪かったり、ミスで落ち込んだりしている時こそ注意が必要です。
その点、会社のルールを自分の習慣にしておくのは役立ちます。
退社する時には、書類をシュレッダーにかけることや、キャビネットやデスクに鍵をかけること、パソコンをシャットダウンすること、デスクの上を綺麗に片付けることなどを順序よく行い、それを習慣づけることで、うっかりを防ぐ事ができます。
日頃の雑な行動は、他の社員や上司に見られています。自分が会社のルールを遵守し、情報を守ることに関して高い意識を持っていることを常にアピールしましょう。
プライベートな時間も決して油断せず、持ち物をチェックし、話す言葉や場所にも気をつけましょう。